お客様に髪の悩みはありますか?と質問したときに返ってくる答えとして多いのが、
「毛先がはねちゃう」という悩みです。
今回はその悩みについて、基本から裏ワザまで網羅しましたので、ぜひご参考ください。

毛先がはねる原因と裏ワザ
髪の長さが肩を越すまでのヘアスタイルの方に多い悩みで、特に、左右どちらかはまとまるけど、もう片方だけどうしてもはねちゃうというケースが多いです。

その原因は、毛流にあります。
毛流とは、髪の毛の生えている方向のことで、つむじから始まり、渦を巻くように頭皮全体に髪の毛が向かう方向があるのです。

つむじは右巻き(時計回り)の人が多いので、最終的に右サイドの毛先がはねる場合が多いです。

はねない方は、毛流が内巻き方向に流れています。

はねる方は、毛流が外ハネ方向に流れています。

結果的にこのような、片方だけはねる現象が起きるのです。
その毛流をブローで直すのは、技術もいることなので、お客様が自分でやるにはかなり大変かと思います。
ストレートアイロンでまっすぐにしてみようと試みてもなかなか直らず、何度もアイロンを繰り返してしまうことでダメージにつながることもあります。
そこで、アイロンを使ってこのやっかいなハネを直す、裏ワザを公開します。

このはねている毛先がターゲットです。

アイロン操作がやりやすい厚みになるように、毛先がはねているところを2,3個の毛束に分けます。
余分な上の髪を止めてターゲットを絞ります。

毛束を中間からすくい上げるように、アイロンを横に寝かせた状態で入れます。

はさみ過ぎず、ゆっくりと…

フォワード(顔側に向かって)アイロンを立てながら毛先に滑らせていきます。





毛先は顔の前に来るくらいまで、すべらせきります。
残りの毛束もすべて同様にやっていきます。

すると、釈然としない毛先もキレイに内巻きに入ります。
はねがどうしようもないときに、一度お試しください。
ドライヤーでの乾かし方
次に知っておいて欲しいことは、毛先のハネの原因は根元だと言うことです。

このようにハネているところの内側をめくってみたときに、根元がつぶれていたり、ふんわりと立ち上がりがつけられていないことがあります。
こうなっていると、一生懸命に毛先を直そうと頑張っても、一向にまとまってくれません。
その根元の方向性を作るのが、ドライヤーで髪を乾かすときのやり方です。
まずは地肌に風を当てて乾かします。

根元がだいたい乾いたかな、というタイミングで、今度は上から下へドライヤーの風を送りながら乾かします。


"上から下"と同じく、"後ろから前"も大事です。
後ろはやりにくいかもしれませんが、ドライヤーを持った手を頭の後ろに回して、反対側のえりあしに風を当てるようにすると上手くいきます。

また、寝ぐせによってハネてしまったところを直す場合も、つぶれている根元を直さないといけません。
水スプレーなどを使いしっかりと濡らしてコーミングし、よく水分を馴染ませてクセを取りましょう。
ハネにくいスタイルとは
よく、ハネちゃうからまとまるようにカットして欲しい、というご要望をいただきます。


上の2枚の写真のように、どちらかというと毛先にレイヤーや削ぎが入っていて、軽くなっていると毛先はまとまりにくくなり、ハネやすいです。


このように、毛先に厚みを持たせるほど重さによりハネにくくなります。
お客様一人ひとりにあったスタイル作りをご提案させていただきますので、ぜひご相談ください。
はねさせるスタイリングをする
ここまで延々とハネさせないための話をしてきたところですが、「はねちゃう」という悩みの解決策として、そもそも「はねちゃう」んじゃなくて「はねさせてる」ふうに持っていくという選択肢があります。
元も子もないように聞こえるかもしれませんが、これこそがかなりおすすめなので、ぜひ試してみていただきたいです。
元々悩みだったものが、視点を変えることでチャームポイントに生まれ変われる。そんな素敵な出来事が生まれますように。
お疲れ様でした。
あきらめず、少しだけがんばってみると髪も上手く決まってテンション上がる、いい日が過ごせると思うので、ぜひやってみてください。
他にもぜひぜひお気軽にご相談ください。お待ちしています。